視線解析-階段の荷物運び
荷物を持って階段を下りる際の視線の確保の様子を、上手な人と下手な人で比べた映像です。足元の視野を確保することが、精神的な余裕につながり、荷物の持ち方が特殊になっても負担を軽減できるコツ、ということです。
前半の不慣れな人の視線を見てみると、首を振って階段の確認をして、足を踏み出し、また首を振って階段の確認をして、という動作の繰り返しです。両手を対称形に配置して荷物をより持ちやすくという持ち方で、荷物が視界の正面に来てしまい、視野が遮られてしまっています。結果としては荷物を左右に振ることになり、疲れてしまいます。
後半の慣れた人の視線を見てみると、階段の左側、らせん階段の中心に近い所を常に視野に入れながら下りています。両手を荷物の対角に配置して持ちます。持ち方自体は不自然ですが、視界の確保という安心感と、荷物を振らずにすむ、という長所があるので結果としては疲れずにすみます。プロの仕事のノウハウをViewTrackerが明瞭に描き出した事例です。
このようにアイトラッキングは人間工学の大きなテーマになっています。